結婚式に和服で行こう!『お召』は格式が高いのにおしゃれ着にも使える優れもの!




貶励亭ちもんです。

友人の結婚式に招待されたとき、参加して一目置かれたいのなら着物がオススメ!
とはいえ、招待客が格式が高すぎる着物を着ると、逆に失礼にあたるため注意が必要です。
カジュアルすぎる着物で参加するのは普通に失礼ですし、どの辺りが無難なのか判断が難しいところ。

そんなときは、『お召(おめし)』を着ていくのがいいでしょう!
『紬』よりも格が高いのに『紬』より価格は安い上、式典やパーティだけでなく、おしゃれ着にも使えるという、万能な織物、お召。

今回は、そんなお召の魅力をご紹介します。

お召の名前の由来は、11代将軍が着たから!

お召は、正式名称『お召縮緬』と言い、縮緬と似たような製法で作られた織物です。

このお召縮緬ですが、その歴史は江戸時代後期ごろから。
江戸幕府第11代将軍である徳川家斉公が、好んで着ていたと言われています。
「着る」という動詞を敬語にすると「お召しになる」となります。
このことから、「将軍がお召しになった縮緬」=「お召縮緬」になったと考えられています。

このエピソードから、お召の着物はどんなに価格が安価でも紬よりも格式が上とされているのです。

お召の魅力は独特の「しぼ」と「しなやかさ」

お召の特徴は、何と言っても細かな「しぼ」です。
しぼとは、糸が縮むことで布の表面に現れる凹凸のこと。
縮緬の織物のシンボル的な特徴です。

また、普通の縮緬よりも張りがあってサラリとした風合いなのもお召ならではと言えるでしょう。
その理由は「先染め」で作られているから。
お召は、糸を織り込む前に色を染める「先染め」形式の織物。
糸の内に精錬してしまうため、生糸の持つセシリンという膠(にかわ)質がなくなり、そこに色を染めるためシャキッと張りのある生地が出来上がるのです。

「先染め」のメリットは他にもあります。
織り上がってから染める「後染め」だと、模様も大胆なものになりがちですが、先染めの場合、縞模様や細かな模様など、精細な模様をつけることができるのです。
そのため、反物も後染めに比べバリエーション豊富。
小粋でオシャレな印象を残すこともできるでしょう。

張りがあると言っても、紬よりもしなやかなので、着心地は最高。
着ると身体に「ひたり」と寄り添い、着物初心者でも熟れた印象を残すことができます。
ただし、滑りやすい生地なので、初心者のうちはすぐに着崩れてしまうことも。
初心者から上級者まで楽しみ続けることができる、奥の深い着物と言えるでしょう。

お召を着る時は、結婚式やおしゃれ着として

お召は着心地が良い反面、汚れに弱いため日常的に着るのにはあまり適していません。
ちょっと塗れても、縮むことがあるので、水で落とせる汚れであっても、業者に任せるのが普通なのです。
これでは、怖くて普段着にはできません。
では、どのような時に着れば良いのでしょうか?

・結婚式
友人の結婚式に着ていくのなら、お召が最も無難です。
コーディネートとしては、

『羽織(お召)+長着(お召)+角帯(絹)+袴(お召)』

がオススメ。
羽織は『縫い』の一つ紋を入れるようにしましょう。
ちなみに、紬も準礼装として知られる着物ですが、紬とお召ではダークスーツとブラックスーツほどの差があると考えられます。
披露宴だけに出席するのなら紬でもいいですが、式から参列するのならお召の方が適していると言えるでしょう。

・おしゃれ着
ちょっと改まった外出の時、あなたはどんな服を着ますか?
カンタンなシャツにジャケットを羽織り、もしかしたら柄付きのスラックスを履いたりもするかもしれません。
お召を着るべきシチュエーションは、まさにそんなときです。
気の合った仲間とわいわいやるときというよりも、芸術鑑賞や観劇、初対面の人と会うときなど、少し改まった気分での外出の時に着るろ間違いないでしょう。

お召の産地は京都西陣!新潟や山形でも!

お召が作られはじめたのは京都の西陣。
先述した将軍家斉のエピソードも、西陣で織られた柳条縮緬という縞(しま)縮緬の話です。
西陣お召には、紋お召、絣お召、縞お召、無地お召など、さまざまなものがあり、どれも昔から高級品として愛用されています。

新潟の十日町は、全国的にも有名な織物の産地。
昭和入って新開発されたマジョリカお召は、マジョリカ焼の陶器を彷彿とさせる色彩で、一大旋風を巻き起こしました。

山形県米沢市は、江戸時代に財政改革の一環として織物の産地として大成しました。
西陣のものよりも薄い印象がありますが、低価格で気軽に手に入るのでお召初心者にオススメ。
同じ山形でも白鷹お召は、生産量が少なくなかなか手に入らない珍品です。

まとめ

お召は、羽二重に次ぐ格式を持っているため、準礼装やおしゃれ着にぴったりの織物です。
紬に比べると価格も抑えられているので、フォーマルの場に着物で参加したい場合は、まずお召から購入してみるといいでしょう。